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きぼーる便り

きぼーるの安全性とエコ


──きぼーるの建築上の安全性についてお話を下さい。

杉山さん:防災性能については、力を入れてやってます。これだけ大きな、不特定多数の人たちが集まるビルですので。想定できるあらゆる人たちに対して、どれだけ安全な建物にするかということを意識していました。特に地震に関しては、一般の建物より仕様の高い建物になっています。

もうひとつは火災の時の安全性能ですね。火が起きてしまった時に、どうするのか? なるべく避難が容易にできるようにということは第一に考えていました。階段などは、法的に要求される以上にゆったりと数も設けています。さらに駐車場と直接繋がっている階を、1階2階3階6階と設けました。中でも6階は子育て支援館があるので、ベビーカーを引いて来る親御さんたちも多くなるでしょう。小さな子供たちは、階段で避難できるわけじゃない。だからこそ、駐車上に出てしまえば、駐車場は連続スロープで、ゆっくり逃げられる訳です。

また11階、12階に保健福祉センターがありますが、12階などは機能回復訓練なんかをやるリハビリの施設があるわけです。そこで仮に火災や災害が起きた時に、屋上に逃げられるように計画していますね。12階から直接テラスに出られるんです。そうすると、まず煙に巻かれることはないし、安全に避難できます。防災の計画に関しては法律を単に踏襲すれば良いという話ではなくて、その階が実体的にどう使われるかということが重要なんです。「よちよち歩きの子を階段で避難させるのか?」とか、「車いす、松葉杖をついて来た人たちを階段で避難させるのか?」という話になりますから。法律にない部分の安全性に関してケアしていくべきと考えて、徹底的に考えました。


──ビルに導入した省エネルギー設備についてお聞きしたいのですが?

杉山さん:きぼーるにはいろいろな省エネルギーシステムを導入していて、全体で約6.4%のエネルギー削減に効果がありますね。これは意外と大きくて、一般の民家何百件分とかそういう話になると思います。

例えば、雨水を地下に溜めておいて、トイレの排水に転用しています。水で一番使うのは、トイレなんですよ。一回流すのに10リットルもの水を使用しています。きぼーるでは、雨水を地下に貯留させておいて、ろ過したものをトイレに使用しています。それで、水の年間使用料の5.8%を補おうというものですね。

最後にアトリウムに関してですが、かなり大規模なガラス空間なので、そこの熱負荷を減らさねばならないのです。そのためダブルスキンという、2重ガラスの内側で空気を制御して、内部環境を快適にしていくという手段を選びました。空調のシステムとしても、人のいるところだけを空調するということをやっています。